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過去の演奏会

ダリウス・ミヨー/地中海風序曲 作品330

Darius Milhaud (1892-1974)
Ouverture méditerranéenne, Op. 330

ミヨーは地中海に面した南フランスのエクス=アン=プロヴァンスに生まれ、パリに出て音楽を学びました。第1次世界大戦中に外交官秘書として1年間ブラジルで生活しましたが、帰国後、友人のプーランクやオネゲルらとともに作曲家グループ「フランス6人組」を結成し、20世紀フランスの音楽界を代表する作曲家として活躍しました。

ミヨーは20世紀の作曲家としては多作家であり、彼の作品は作品番号がついたものだけでも443曲にのぼります。交響曲や室内楽曲のほか、オペラやバレエなどの舞台音楽、さらには映画音楽までさまざまな分野に作品を残しました。ミヨーの作品には、複数の調を同時に鳴らす「多調」や、複数のリズムを同時進行させる「ポリリズム」などの技法が用いられていますが、根っからのラテン気質であるミヨーの性格によるものなのか、明るく親しみやすい作品が多いことが特徴です。

「地中海風序曲」は、アメリカのルイヴィル管弦楽団の委嘱により1953年に作曲され、翌年、ロバート・ホイットニーの指揮で初演されました。多作家のミヨーですが、演奏会用の序曲を書いたのは意外にもこの時が初めてでした。6分ほどの短い曲ですが、緩-急-緩の構成となっています。ミヨーはこの曲について、「あまり説明しない方が良いと思います。音楽は説明できるものではありません。聴くべきものです。それが私が聴衆の皆さんにお願いしたいことです。」と述べています。この曲を聴いて地中海のどのような風景が感じられるか、ぜひ楽しみにお聴き下さい。

(Y.H)

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