この作品は、「カルメン」や「アルルの女」といった歌劇で有名なビゼーが、ピアノ連弾のために書いた自作を管弦楽用に編曲したものです。原曲は1872年に書かれた11曲からなる組曲ですが、1873年3月2日にパリのオデオン座で行われた第1回ナショナル演奏会(その後、当時の指揮者コロンヌの名前をとってコロンヌ演奏会と改称し、現在も続いているそうです。)のために、ビゼーはそのうちの5曲を選んで編曲しました。
各曲の内容については、それぞれのタイトル自体が良い解説となっていると思いますが、指揮者の角田さんによれば、第3曲は「コマが勢い良く回る、徐々に回転が遅くなって止まってしまう、紐を巻く、再びコマが回り始める」とのことで、この説明には団員一同おおいに納得してしまいました。「紐を巻く」というのがミソなのですが、実際に聴いていただけば(無事演奏できれば…)、お客さまもなるほどと感じられると思います。無邪気な子供の世界を思い出しながらお聴きください。
(T.M)