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過去の演奏会

J.ハイドン/交響曲第2番 ハ長調 Hob.Ⅰ:2

Franz Joseph Haydn (1732-1809)
Symphonie Nr.2 in C-dur, Hob.Ⅰ:2
Ⅰ Allegro
Ⅱ Andante
Ⅲ Presto

ハイドンが長い間ハンガリーの名門貴族エステルハージ侯爵家に仕えていたことは有名ですが、実はハイドンの最初の「就職先」は、ボヘミアに領地を持つモルツィン伯爵家でした。ハイドンがモルツィン伯爵家に仕えていた期間ははっきりとわかってはいませんが、1757年頃から1760年の終わりか、あるいは1761年の初めまでと考えられています(ちなみに、ハイドンはモルツィン家の財政難によるリストラのため解雇され、モルツィン伯爵から紹介されたエステルハージ家に仕えることになります)。

この時期に書かれた最初期の交響曲では、いかにも実験家のハイドンらしく、さまざまな形式が試されています。本日演奏する第2番は、交響曲の原点とも言える、急緩急の3楽章からなる「イタリア風序曲」の形式で書かれていますが、第1楽章の対位法的な書法や第2楽章が二声で書かれていることなど、バロック的な要素が見られるのも特徴です。

第1楽章の生き生きとした付点のリズム、第2楽章の情緒の豊かさ、第3楽章の跳ねまわるような活発さ(ロンド主題のバス声部が第1楽章第1主題の反行に近い形になっているのが良いです)が印象的です。

(T.M)

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